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10月2日、ノーザンレーシングが北海道苫小牧市にIR用地として100ヘクタールの土地を無償譲渡する方針であることを明らかにしました。
競走馬生産大手のノーザンファームの関連会社であるノーザンレーシングは2004年に新千歳空港の近隣に約900ヘクタールもの土地を取得、所有しており、北海道が苫小牧市にIRを誘致する決断が固まった場合その一部を譲渡するとのことです。
ノーザンレーシングには、今回の無償譲渡によってアピールすることで、鈴木直道・北海道知事にIR誘致の決断を促す意図があるとみられています。
これについてノーザンレーシング関係者は「IRは地域活性化の有効な手段だと思う。鈴木知事がIR誘致に手をあげやすい環境を提供することで地元や北海道の役に立ちたい」と語っています。
北海道としてはIR建設の具体的な場所は、IR事業者の意向も考慮して決める方針。森林法の規制なども踏まえると、実際の開発面積は50ヘクタールほどになる見通しとなっています。
もし北海道にIR誘致が実現すれば、広大な土地を活かして、シンガポールのセントーサ島のIR(49ヘクタール)などと並ぶ世界最大規模のIRの誕生が期待できます。
賛成派は既に過半数確保。判断材料として道民アンケートやインタビューを実施
現在、北海道は苫小牧市をIRの優先候補地としつつも、誘致を推し進めるかどうかについてはまだ結論を出しておらず、鈴木知事はIR誘致の判断時期として「年内には決断する」と言及しています。
先日開催された苫小牧市議会の質疑では、IR反対派数名が賛成に方針転換し、IR誘致賛成派が過半数を確保。しかし周辺の自然環境への影響やギャンブル依存症への懸念から、未だ住民からの反対の声が多くあがっています。 苫小牧市は道民へのIRに対する理解促進を図るために、10月中旬には道内6市にてIR地域説明会や、市民へのグループインタビューを実施すると発表しています。
さらにIRに関する説明会の後に、改めてアンケートによるIRの効果や不安材料などについて意向調査を行い、それを把握したうえでIR誘致の判断材料とする考えです。