カジノでは現金の代わりに「チップ」を使ってテーブルゲームを楽しみます。
サービスの際に渡すチップと差別化のために「カジノチップ」とも呼ばれますが、そもそもカジノではなぜ現金ではなくチップを使うのでしょうか?
今回は初心者には分かりにくいチップと現金の交換方法やカジノ内での使い方、カジノでチップが使われる理由などを解説します。
目次
カジノでチップが使われる理由
カジノのチップは、ルーレットやポーカーなどのテーブルゲームでベットする際、現金の代わりに使うものです。
現金とは等価で交換され、手数料もかかりません(クレジットカードでの交換時など、一部例外あり)。
カジノではなぜチップを使うのでしょうか。主な理由は次の3つです。
- お金を賭けるハードルを下げるため
- 賭け金の計算をシンプルにするため
- 防犯対策のため
それぞれ詳しく見ていきましょう。
お金を賭けるハードルを下げるため
カジノゲームはギャンブルですので、現金をそのまま使うとなると心理的な抵抗感が出てくる人も少なくありません。
楽しいゲームの中で現金を見ると「こんなに使うのか」と我に返り、節約しようと考えはじめ、ゲームを素直に楽しめなくなってしまうことも。
そこで、現金の代わりとなるチップを導入することで心理的なハードルを下げ、お客さんがゲームを気楽に楽しめるようになる効果があります。
賭け金の計算をシンプルにするため
カジノのディーラーは一度に複数のお客さんを相手にしてゲームを進めていきます。
ゲームの際、賭け金が現金だと計算が面倒ですし、混乱しがちです。
そこでチップの出番です。数字が書かれた色が異なるチップを使うことで、ディーラーは賭け金を素早く計算することができます。
ゲームをスムーズに進めやすくする効果がチップにはあるのです。
チップはお客さん側にとっても、同じ大きさで使いやすい、大金を1つのチップで持ち運びできる、といったメリットがあります。
防犯対策のため
チップはカジノ内でお客さんの財布の出し入れを減らし、盗難を防ぐ目的でも使われています。
また、もしゲームで現金を使うと、ディーラーはゲームの度に現金が本物かどうかを確認しなければなりません。
チップを使えば、現金とチップを交換する時だけの確認で済むため、手間を省くこともできます。
チップの偽造事件がニュースになることもありますが、カジノ側ではチップ(特に高額のもの)にIC系の電子タグを埋め込むなど、偽造を防止するための対策をしています。
カジノチップの種類と特徴
カジノのチップにはさまざまな種類があり、通常色によって金額分けがされているほか、ルーレットのみで使われる「ルーレットチップ」、VIP専用の「ローリングチップ」などもあります。
それぞれの特徴について見ていきましょう。
通常のカジノチップの色と金額
通常のカジノチップは一目で分かりやすいよう、色によって金額が分かれています。
国やカジノごとに多少の違いはありますが、大まかな分類は以下の通りです。
白・青・グレー | 1ドル |
---|---|
赤 | 5ドル |
緑 | 25ドル |
黒 | 100ドル |
紫・ピンク | 500ドル |
黄色 | 1,000ドル |
茶色 | 5,000ドル |
オレンジ | 25,000ドル |
ルーレットチップはテーブルごとに交換が必要
ルーレットチップは、ルーレットのテーブルでプレイヤーが使う色付きのチップのことです。
チップの価値は、プレイヤーが現金または通常のチップをルーレットチップに交換する際に決めるため、ルーレットチップには数字が書かれていません。
ルーレットチップの役割
ルーレットでは1人で数ヶ所の数字にベットしたり、複数人が同じ数字にベットしたりします。
このため、Aさんは赤、Bさんは黄色、といったようにプレイヤーごとに違う色のチップを使って、誰がどこに置いたのかわかりやすくします。
ルーレットでは通常のチップも利用できますが、数回遊ぶ場合はルーレットチップに変えるのがマナーです。
色は他に使用者がいない限り、自分で選べます。
ルーレットチップに関する注意事項
ルーレットチップはルーレットの1つのテーブルでしか使えません。
このため、テーブルを離れる際は必ず通常のチップに交換しましょう。
テーブルを離れてしまうと1枚あたりの金額が分からなくなるため、換金できなくなります。
また、ルーレットチップの持ち出しは禁止されています。
例えば「最初はルーレットチップ1枚1ドルで遊んだ後、チップを持ち出し、別のテーブルで同じ色のチップを選んで1枚2ドルで遊び、持ち出したチップを紛れ込ませる」といった不正行為を防止するためです。
VIP専用のローリングチップ
ローリングチップは、VIPが使うベット専用チップのこと。 ローリングチップを利用することで、カジノ側はVIPの利用総額を把握することができます。
欧米ではメジャーではありませんが、韓国やマカオ、シンガポールなどのアジア圏のカジノで多く使われています。