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りそな総合研究所「大阪IRの非カジノ売上高を2.5倍に引き上げられる」と試算 | 日本カジノ研究所

2030年前後に開業予定の大阪IRについて、りそな総合研究所の荒木秀之主席研究員は、「ノンゲーミング事業(カジノ以外の事業)の売上試算を2,500億円に引き上げることが可能である」と公表しました。
大阪のIR計画では、ノンゲーミング分野の売上高を約1,000億円と見積もっていますが、今後施設の充実が実現すれば、さらなる経済効果が期待できるとしています。

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現状のIR計画は「カジノ事業に依存している」と問題視

大阪府・市ならびにIR事業者は現在、IR全体の年間売上高を約5,200億円と公表しており、そのうちカジノ事業の売上高が約4,200億円、ノンゲーミング事業の売上高を約1,000億円と試算しています。
敷地面積で言うと、カジノはIR全体の3%未満になるとされていますが、売上面ではカジノ事業に依存する実態が長らく問題視されてきました。

6月14日、りそな総合研究所の荒木氏はノンゲーミング事業の売上について、計画の2.5倍となる2,500億円に引き上げられるとの試算を公表。
大阪IRでは国際会議場やホテル、劇場や飲食施設などの設置が計画されていますが、今後施設内容をさらに充実させることで、ノンゲーミング事業の売上増が実現するとされています。

「シンガポールのIRを参考にすべき」と指摘

荒木氏は大阪IRのノンゲーミング事業について、「シンガポールのIRを参考にすべき」と発言しています。 シンガポールのIR収益は、カジノ事業が75%前後、ノンゲーミング事業が25%前後と、カジノによる売上が大部分を占めています。しかしテーマパークや水族館、マリンレジャーなど、ノンゲーミング施設が充実しているため、カジノに依存しないIRの成功例としても語られてきました。

仮に大阪IRでもシンガポールのような施設が整備された場合、ノンゲーミングの売上高は格段に上がると言われています。

荒木氏は続けて、「税収につながる意味でカジノは重要だが、関西の観光業全体の発展につなげるためにも、ノンゲーミング分野の充実が必要だ。今後急増が見込まれる訪日外国人客の受け皿としても重要になる。」と述べました。

ただしノンゲーミング施設を充実化させる場合、新たな雇用確保が必要となります。
人手不足を解消するため、サービスの自動化やロボット活用などの早期対応も求められます。

【参照】特集レポート 『大阪IR“ノンゲーミング”の重要性』|りそな総合研究所

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