最終更新日:2021-12-02
IR誘致を目指している長崎県・佐世保市で、11月18日に事業者向けIR説明会が開催されました。
この説明会は佐世保商工会議所が会員向けに主催したものであり、当日は地元企業や自治体関係者ら約1,000人以上が集まりました。
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IR事業関連 地元企業への発注で長崎県の活性化を期待
説明会当日は、設置運営事業予定者である「カジノオーストリア・インターナショナル・ジャパン(以下、カジノオーストリア)」の林明男社長も出席。
「決して博打場(カジノ)を持ってくるのではなく、地方創生型の新しい街づくりを目指している」と述べました。
また、カジノオーストリアはIR施設において年間840万人の集客と3,200億円の経済効果、3万人の雇用を見込んでおり、「今後は商工会議所側と相談をしながら詳細を決定し、調達可能なものは極力地元に発注したい」としています。
佐世保商工会議所の金子卓也会頭も、IR施設の建設によって「働く場が増え、多種多様な産業が立地する」と経済効果への期待を見せました。
依存症対策なども進む中、市民理解はいまだ課題に
長崎県では11月22日に「九州・長崎IR安全安心ネットワーク準備会」の会合も開催され、医療機関やPTA、防犯団体、警察、地域住民等が参加。
賭け金や滞在時間に上限を設けるなど、ギャンブル依存症や治安維持などへの対応策について、官民一体となって意見交換が行われました。
しかし、誘致に向けた取り組みが着実に進む一方で、根強い反対運動も見られています。
11月30日にはIRに反対する長崎市の市民団体が、区域整備計画の申請中止を求める嘆願書と5,000人以上の同意署名を県議会へ提出しました。
この嘆願書は12月6日に県議会で上程され、10日の総務委員会で審議される予定です。