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【2021年10月最新版】日本のカジノ有力候補地・撤退情報まとめ◆IR誘致の決定はいつ?|日本カジノ研究所

最終更新日:2021-10-14

いよいよ日本のカジノ解禁が近づく中、一体「どこにカジノができるのか」が気になっている方も多いのではないでしょうか。
ここではカジノ誘致に名乗りを上げている自治体や期待されている自治体など、注目の有力候補地の最新情報をお届けします。

目次

現在のカジノ候補地 一覧

  • 大阪(夢洲)
  • 長崎
    (ハウステンボス)
  • 和歌山
    (マリーナシティ)
  • 愛知(名古屋)
  • 愛知(常滑)
  • 東京(台場)

誘致から撤退した候補地

  • 北海道(苫小牧)
  • 北海道(留寿都)
  • 千葉(幕張)
  • 神奈川(横浜)

誘致撤退関連ニュース

カジノ誘致を表明している中で、主なカジノ候補地は、東京、愛知(名古屋、常滑)大阪、和歌山、長崎となっています。
現時点では大阪、長崎が特に有力な候補地と見られています。

そして気になる「いつ候補地が決まるのか」については、現在国が発表している基本方針案によると候補地が正式決定するのは2022年頃になる予定とされています。

今後IR誘致に挑む自治体は2021年10月1日から2022年4月28日の間に国に申請を行う必要があります。
そして国は申請を行った自治体の中から最大3箇所を選び、2022年後半~2023年頃に正式にIR候補地として認定する、というスケジュールとなっています。

※他にも動きのある自治体はありますが、ここでは「日本の最初のカジノ開業」の候補地として、現在一定期間ごとに誘致活動がみられる自治体のみを紹介しています。
現在動きのない自治体でも活動が活発になれば、情報を随時更新していきます。

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現在の有力カジノ候補地2選!

 

念願叶った万博とセットでIR誘致 開業時期のリミットが主な焦点に

大阪府は、カジノ法案が話題として取り上げられるようになった当初から、IRの開業候補地として名乗りを上げていた自治体の代表格。「万博」+「IR」のセット誘致を掲げて双方の誘致に力を注いできた結果、見事2025年の万博開催地に選出されました。
念願の片方が叶ってIR誘致もより一層勢いを増しており、現時点でカジノ候補地の最有力と言えるでしょう。

大阪のIRコンセプトは「スマートIRシティ」。最先端の技術を駆使した、環境にやさしく快適に過ごせる都市を掲げており、未来都市のようなイメージのIRを目指しています。

強み

  • 十分な都市規模を備えた立地、海外からのアクセス
  • IR誘致に向けた各団体、住民の足並みが比較的揃っている

課題・問題点

大阪の最近の動き

当初2025年の万博開催前にIRを開業させたいと考えていた大阪ですが、国のスケジュール遅延や新型コロナウイルスの影響等により、2025年の全面開業は断念せざるを得なくなりました。
その後も、2027年~2028年に全面開業を目指す予定を、さらに「2020年代後半に部分開業」の方向に変更。誘致の意向は変わらないものの、今後の情勢次第で内容が変わっていくことが予想されます。

また、横浜の誘致表明後、大阪に手を上げていた海外IR事業者が相次いで横浜に転向。最終的な事業者公募(RFP)の応募者はMGMリゾーツ・オリックス合同チームの1社のみで、大阪に誘致が決定した場合のIR運営はMGM・オリックスとなることが事実上決定しました。

大阪の候補地「夢洲(ゆめしま)」とは?

夢洲は大阪湾にある人工島で、広大な土地ではあるものの、現在はコンテナターミナルが2つあるのみの空き地となっています。さらに、夢洲への交通手段は現在自動車に限られており、歩いて渡ることもできず、大阪府民からも忘れられた土地となっていました。 元々夢洲は2008年の五輪誘致の際、競技場や選手村、後に選手の住宅地として利用する計画でしたが、誘致は失敗。100ヘクタールを超える広大な土地の活用法が決まらないままでした。

このような経緯から、「大阪の負の遺産」とまで言われてきた夢洲。しかし2025年の万博開催が決定し、IRの有力候補地ともなっている現在は、負の遺産から一転、関西経済の起爆剤となりうるのではないかと期待されています。

大阪のIR誘致に関する最新ニュース

九州一のテーマパークを舞台にしたIRはアジア諸国のライバルを超えられるか?

長崎は日本の主要な観光客が集まる中国・韓国から3時間以内と非常に近く、カジノが海外からの観光客をメインに集客することを踏まえると、有利に働く立地と言えるでしょう。 一方で、アジア地域にはマカオやシンガポール等を中心に大型IRがいくつも存在しており、長崎のIRが成功するかどうかは、ライバルをどう抑え差別化するかといった戦略に懸かっています。

また、長崎は議員だけでなく、住民の支持率が高いことも特徴の一つ。カジノ誘致に関しては地域住民が反対するケースが多い中、長崎では賛成派が46%と反対派の38%を上回っており、IR誘致を後押しする大きな力となっています。

海面下の壁を大型の強化ガラスにする「海中カジノ構想」も話題になりましたが、発案者であるハウステンボスの運営会社・HTB株式会社がIRの開発自体に関わらないことや、海中がIRの敷地に含まれないことを踏まえると実現は難しいとみられます。
長崎はトップグループと同じく2024年の開業を目指す予定。アジア諸国の大型IRを超える別の斬新なコンセプトは今後飛び出すのでしょうか。

強み

  • 既に完成したリゾートとインフラがあり、初期投資が少なく済む
  • 主要観光源である中国・韓国などのアジア地域から好アクセス

課題・問題点

  • 同じアジア圏内にマカオやシンガポールなどの巨大IRを構える地域がある
  • 九州の各観光地へのアクセス整備が不十分

長崎の最近の動き

当初九州で誘致の動きが活発なのは長崎のみだったため、長崎を「九州の第一弾IR」とする「オール九州」の方針が、九州地方知事会議でも正式に議決されました。 しかし福岡県北九州市が誘致の検討を開始したことで、福岡県のみ賛同が得られず、「オール九州」の構図が崩れるという形に。現在は検討段階とはいえ、北九州市の今後の動向は長崎の誘致にも影響を与えそうです。

長崎の候補地「佐世保(ハウステンボス)」とは?

佐世保市にある「ハウステンボス」は、ヨーロッパ各地をテーマにしたアトラクションを提供するテーマパークで、総敷地面積は東京ディズニーリゾートの約1.5倍にものぼります。 一度は業績不振により経営の危機に陥りましたが、2010年にH.I.S.会長の澤田秀雄氏が社長に就任して以降に発表された斬新なアトラクションやイベントの数々がヒットし、現在も黒字経営が続いています。候補地の中でも基盤となる場所の集客力ではトップクラスと言えるでしょう。

2019年4月には、ハウステンボスの一部をIR整備候補地とする方向で、県・市・ハウステンボスの3者が基本合意となりました。

長崎のIR誘致に関する最新ニュース

要チェック!まだまだこれから見逃せない候補地

 

地方博成功の実績を活かし、
大阪と並んでIR誘致を目指す

和歌山は昔からカジノ誘致に最も積極的な自治体の1つで、2004年からカジノ誘致に取り組んできました。しかし最有力とも言われる大阪と立地が近く、都市規模や期待できる経済効果を考えると、どうしても陰に隠れてしまいがちなのが現状。
そこで和歌山は、シンガポールなどの好例を挙げ「IRが近隣に2つ存在する」ことによる相乗効果として、大阪と合わせたIR誘致を狙っていく方針を掲げています。
当初はバリエール、ブルームベリー、サンシティといったIR事業者からも好感触でしたが、新型コロナウイルスによる日本全体のIR計画遅延の影響などが原因で、複数の事業者が撤退。現在ではクレアベスト・ニームベンチャーズ1社のみとなっています。

強み

  • 既に完成したリゾートとインフラがあり、初期投資が少なく済む
  • 関西国際空港から車で45分と好アクセス

課題・問題点  

一度は頓挫したリゾート構想。
県の協力で実現できるか

愛知県では、現在県と市が別々の箇所への誘致を表明しているという状態になっています。
愛知県は常滑市の中部国際空港(セントレア)島への誘致を検討しており、2019年に開業予定の国際展示場との相乗効果を目指しています。 積極的な姿勢を見せているのは主に常滑商工会議所で、県が常滑への誘致を掲げる背景には、かつてりんくう常滑駅を中心にしたIR構想の中断を余儀なくされた常滑商工会議所によって要望が提出されたという経緯があります。

IR誘致のための有識者研究会による調査や、IR整備費用やギャンブル依存症対策費用を予算として計上。一方で、知事選にて3選を果たした大村知事は公約にIR誘致を出さないなど、現在は比較的慎重な姿勢を保っています。

強み

  • 空港から直接アクセスできる利便性
  • 空港島が本土から離れているため、治安悪化を防げる

課題・問題点

  • 現時点でも混雑していると言われる島や周辺の混雑・交通状況の悪化

 

愛知県VS名古屋市
誘致バトルはどこに向かう?

愛知県と名古屋市は、県内へのIR誘致を巡るライバル関係。県が中部国際空港島へ誘致を働き掛けるのに対して、名古屋市は市内への誘致を主張しており、お互いに譲る姿勢はない様子です。
名古屋市の河村たかし市長は、現在は候補地を名古屋市中心部、名古屋港周辺に絞って検討中。具体的には金城ふ頭周辺などを候補として挙げています。ただしまだ候補地を絞り切れていない段階で、他の自治体と比べるとスタートが出遅れている感も否めません。

強み 課題・問題点  

長年の沈黙を破り
「お台場カジノ構想」ようやく再始動?

日本一の大都市である東京は当初、「お台場カジノ構想」を掲げて誘致に積極的でした。しかし度重なる知事の交代や、会場候補地が売却されたことなどから、一旦計画は白紙状態に。そんな不遇の期間を経て今、新たに臨海副都心の開発計画「東京ベイエリアビジョン」にて、IR誘致の復活の兆しを見せ始めています。
ようやくIRに関する明確な記述が出てきたものの、大阪・和歌山・長崎の先導グループが2024年の開業を目指していることを踏まえると、スピード感としては劣り気味。第二段以降の開業となる可能性も考えられます。

強み 課題・問題点

  • 慎重な姿勢で積極派の自治体と比べるとスピードで劣る

 

横浜は2019年8月に、IR誘致を正式表明。2020年代後半の開業を目指すことを宣言し、多くのIR事業者の注目を集めてきました。
しかし地元経済界に強い影響力を持つ横浜港ハーバーリゾート協会・横浜港運協会や、地元住民からの反対の声は大きく、さらに新型コロナウイルスによるスケジュールの遅延等の影響で大手事業者が相次いで撤退するなど、苦戦を強いられてきました。

誘致を進めるために様々な政策を試みてきた横浜市でしたが、2021年8月の横浜市長選挙にてIR政策を推進してきた林文子氏が落選し、IR反対派の山中竹春氏が当選。
IR誘致撤回を公約として掲げる山中氏は、2021年9月16日に正式撤退を表明し、横浜市のIR政策は幕を閉じる形となりました。

神奈川(横浜)のIR誘致に関する最新ニュース

 

海外IR事業者が事務所を構えるなど、IR誘致に関連して様々な動きを見せていた苫小牧ですが、環境問題や住民の反対等の問題から議会の意思を統一することができず、2019年11月29日、IR誘致を見送る方針が発表されました。 将来的な開業を目指して検討を続けるべきという声もあり、海外事業者も継続して苫小牧に注視していくとしています。

また鈴木知事は、優先候補地としていた苫小牧で環境面で大きな問題が挙がったことから、今後申請機会があった場合は苫小牧に限らず候補地を検討していきたいとコメントしています。

 

留寿都村は苫小牧と別に独自の誘致を進めていましたが、道の意向として誘致が見送りになったため、同時に断念せざるを得ない状況となりました。
留寿都村への誘致を巡っては国会議員や、開発を予定していた加森観光の会長が贈賄・収賄に関与していた一件があり、次回誘致に再参戦する場合は仕切り直しとなることも考えられます。

 

千葉市・幕張は幕張新都心の活性化を目的としてIR誘致を視野に入れていました。民間団体や企業からの要請を受け調査を行った結果、「幕張新都心で十分IRが成立し得る」と本格的な検討段階に入ったものの、台風や大雨などの災害復興を優先するため十分な時間を取ることができず、2020年1月7日にIR誘致の見送りが正式発表されました。
一旦見送りとなったものの、幕張新都心の発展は今後も市にとって不可欠。活性化のための戦略はIRも含めて引き続き研究していきたいとしています。

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