長崎県は2021年1月7日、九州・長崎IRの設置運営事業者の募集要項等を公表し、RFP(事業者公募)を開始しました。
資格審査書類の受付は1月28日まで。2021年の夏から秋にかけて事業者を選定し、基本協定を締結する予定としています。
その後の想定スケジュールとしては、2022年春頃に区域整備計画に関して、長崎県議会の議決ならびに佐世保市議会の同意を得て国への計画申請を行い、2022年秋~冬頃に認定予定。
2023年頃から実施協定の締結・土地の引き渡し・工事着工し、2020年代後半のIR開業を目指しています。
長崎県のRFPスケジュール
長崎県が公表しているRFPスケジュールは以下の通りです。
- 1月28日:資格審査書類の受付期限
- 3月1日:第一次審査書類の受付期限
- 3月中旬 第一次審査結果の公表
- 3月下旬~:競争的対話等の実施
- 5月:廉潔性調査の実施
- 6月:第二次審査書類の受付期限
- 8月:応募者によるプレゼンテーション→審査結果の公表
RFP応募者は、複合施設・カジノにおける運営実績および、反社会的勢力との関係がないことが必須資格として求められます。
審査書類・第一次審査において「資格を満たしているかどうか」「提案内容が適切かどうか」が判断され、第二次審査に進める参加者を3者まで絞り込む予定。
なお、参加資格を有する応募者が3者以下の場合は第一次審査を実施せず、参加者すべてが第二次審査に進みます。
その後3月、事業者と県・市の間で意見交換の場を設け、5月には事業者の廉潔性・適格性に関する調査を実施。
第二次審査においては書類ならびにプレゼンテーションによる提案内容の確認を行い、1位の事業者を「設置運営事業予定者」、2位を「次点予定者」として選定する流れとなります。
RFP参加予定「オシドリ社」、中谷圭吾氏をCOOに任命
長崎県の現在のRFP状況としては、オシドリインターナショナル社(長崎市)、カジノオーストリアインターナショナル社(オーストリア)・カレント社(長崎市)・ピクセルカンパニーズ社(東京)の計4者が参加表明済み。
そのうちオシドリ社は1月15日、中谷圭吾氏を最高執行責任者(COO)に任命したことを発表しました。
中谷氏は2000年に博報堂に入社し、アジア市場向けのキャンペーンや、国内ビール会社の海外進出サポートなど、日本産品の海外展開に関わる事業に従事。
2017年からは北海道参入を狙う米国系IR事業者の担当部長として活躍しました。
オシドリ社会長・社長兼CEOのアレハンドロ・イエメンジアン氏は、「オシドリはアジア最高のIRリゾートを作るだけではなく、IR事業を通じて、長崎・九州に対する社会的責任を果たすこと、IRを起爆剤として、新しい社会を地元の皆さんと一緒に作ることをルールとしている」とIRへの意欲をコメント。
その上で中谷氏について、「地域との関係を丁寧に構築、地域の可能性を発掘して世界にプレゼンテーションできる人物として、中谷氏に就任をお願いした」と語っています。
中谷氏は世界各国のIR訪問を経て最新のIR状況を把握しており、今回のCOO着任により、オシドリ社のIR事業への期待が高まります。
さらに1月4日、長崎新聞は、追加3者(米国系2者・アジア系1者)がRFP参加意向を持っていると報道しました。 1月末の資格審査に向け、各事業者の動きは活発化。
長崎県は、RFPの審査結果や評価過程について随時、県のホームページ等で公表していく予定です。
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