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10月18日の閣議で、政府はIR事業者の適格性審査にあたる組織「カジノ管理委員会」を2020年1月7日に設置する政令を決定しました。
カジノ管理委員会の設置は、IR整備法によって来年1月26日までに設置することを定められており、当初は7月1日の設置を目指していましたが、世論からのギャンブル依存症の拡大に対する懸念などを受けて先送りにされていました。
委員会設置の先送りで、2020年代半ばを目指している日本初のIR開業時期に影響する可能性もありますが、政府幹部は「遅らせることはない」と公表しています。
カジノ管理委員会の設置後は、カジノ運営に関する秩序の維持および安全の確保に向けての準備を進めていく見込みです。
カジノ管理委員会の役割とは
カジノ管理委員会はカジノ事業者の監督、カジノ事業免許の審査、カジノゲーム関連機器の監督など、実際のカジノ運営に関わる業務を統括する組織です。
カジノ運営に関する絶対的な権限が政府によって認められ、必要に応じてIRへの立ち入り調査や、その結果によっては営業停止処分を下す権限を持ち、ギャンブル依存症やマネーロンダリングへの対策を監督することを目的に活動を行います。
カジノ管理委員会には、全体の事務やギャンブル依存対策などを担当する「総務企画部」と、カジノ事業者や関連業界を監督する「監督調査部」の2つの部門が設けられ、各法案や規制案の選定など、カジノ運営に関する極めて重要な役割を担います。
運営の参考はネバダ州(ラスベガス)やシンガポール
現在日本においてIR事業の実施が許可されておらず前例がないため、運営はカジノの代名詞とも言えるラスベガスが位置するアメリカ・ネバダ州や、シンガポールをはじめとした諸外国のカジノに関する規制や法令を参考にとして行われるとされています。
特にカジノ事業者への免許付与の際には厳格な背面調査を実施していく方針で、管理委員会の人事では、法律関係者や有識者などの専門家もメンバーとして召集される見込みです。