大阪府は、IR建設予定地である夢洲と大阪市中心部を結ぶ水上交通改善の一環として、新たに船着き場を整備することを決定しました。
また、JR西日本は夢洲への輸送力向上に約100億円を投じることを発表。
ほかにもベイエリアと府内の中心部を繋ぐ道路工事が進行するなど、大阪府では万博・IRに向けて交通アクセスの改良が進められています。
中之島での船乗り換えで大阪中心部への観光誘引を目指す
夢洲と大阪市中心部を結ぶ水上交通網は現在、海と川を同じ船で通ることができず乗り換えが必須となっています。
そのため、府は乗り換えが可能な船着き場を中之島近くに整備することを決定。
整備費はおよそ5億4,000万円の見込みで、一部は補正予算に計上して2022年12月の府議会で諮る方針です。
2025年の大阪・関西万博までの構築を目指しており、吉村洋文大阪府知事は「万博に来た人が海船で中之島ゲートに来て、そこで川船に乗り換えることで、中之島や大阪城公園、道頓堀などを楽しんでいただきたい」と話しています。
JRは弁天町駅の改良を計画、IR開業時には道路延伸で渋滞緩和効果も
JR西日本も11月18日、万博に向けて利用の増加が予想される大阪環状線弁天町駅の改良を発表。
弁天町駅は夢洲への延伸を計画している大阪メトロ中央線との乗り換え駅であることから、2025年春までにバリアフリー機能を高めた新駅舎の整備や大阪メトロとの連絡通路の新設が予定されています。
駅改良のほかにも夢洲に近い桜島駅と新大阪駅を結ぶ直通列車の臨時運行や、環状線と桜島をつなぐJR桜島線などの増発を計画。
約100億円を投じ、課題となっている夢洲へのアクセス改善を図ります。
また、夢洲・咲洲地区や阪神港などのベイエリアと大阪圏の主要な高速道路を結ぶ、阪神高速の淀川左岸線延伸工事は現在、2期工事が進められています。
こちらは万博までの完成は難しい見通しとなっていますが、2029年のIR開業に向けて都市圏の渋滞緩和や物流の効率化、周辺地域の活性化などが期待されています。