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4月3日に開かれたIR(カジノを含む統合型リゾート)実施法案の検討を行う作業部会において、自民・公明両党は日本人がカジノに入場する際に徴収する入場料を「6,000円」とすることに合意しました。
6,000円という金額設定に関して、自民党は「規制が厳しすぎると経済効果が見込めない」として、【5,000円以下】が望ましいと主張。 それに対し公明党は、「ギャンブル依存症への懸念が強い」とし、モデルケースとしているシンガポールを参考に【8,000円】としていました。
これらの意見の対立に長らく調整が難航していましたが、双方が歩み寄りをみせた形となります。
また、両党は2日の協議でIRの整備箇所数を「全国に3ヶ所」で合意。
こちらに関しても自民党は「全国4、5箇所」、公明党は「2、3箇所」と両党の意見は対立しており、IR実施法案最大の焦点とされていました。
入場料、整備箇所数ともにカジノ解禁に慎重な姿勢を崩さなかった公明党に自民党が歩みよる形となっていますが、この歩み寄りには箇所数の上限を見直す時期については当初の「最初のIRを認可してから10年後」から「7年後」の前倒しを条件としたという背景があります。
両党はこのほか、日本人および在日外国人のカジノ入場回数を【週3回・月10回】に制限することや、IRにおけるカジノ面積を全体の3%以下とすることにも合意しました。
訪日外国人観光客に関しては、入場料および回数制限など課されない方針となっているものの、カジノがマネーロンダリング(資金洗浄)の場として利用されることを防ぐため、入場時にパスポートによる身元確認が行われます。
カジノ入場料・規制まとめ【2020年3月追記】
現時点(2020年3月)で政府より発表されている、カジノ規制に関する情報は以下の通りです。
カジノ入場料 | 6,000円 ※日本人・在日外国人のみ徴収。外国人観光客は無料 |
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チップ購入時の決済方法 | 現金のみ(クレジットカード禁止) |
入場回数制限 | 週3回・月10回 ※日本人・在日外国人のみ。外国人観光客は制限なし |
入場時の本人確認 |
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その他にも、ギャンブル依存症対策の一環として、IR区域以外における広告の禁止や、ギャンブル依存症を公的医療保険の適用範囲内とする方針が決定しています。
その他カジノに関する問題点と対策について詳しくはこちら
諸外国のカジノ入場料はいくら?
日本では6,000円に決定した、自国民のカジノ入場料。現在カジノが合法である諸外国ではどのようになっているのかを見てみましょう。
- シンガポール:約8,000円
- 韓国:約700円(※自国民が入場なカジノは1箇所のみ)
- マカオ:無料
- アメリカ:無料
- オーストラリア:無料
このように、実は自国民も入場無料という国は意外とたくさんあります。
また、その逆に自国民が入場できないという場合もあり、韓国などでは1か所を除いて自国民が入場することができないようになっています。
日本では自国民の入場は認めはするものの、入場料としては高めの金額を徴収する方針です。
入場料はギャンブル依存症対策として設定されているものの、規制が強すぎるとカジノを運営する海外事業者が難色を示してしまいます。
日本は現時点でカジノに関する規制がかなり厳しいと言われており、今後円滑に運営を進めるために若干の見直しも検討されています。