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大阪IR用地の賃料をめぐる住民監査請求について市が「合議不調」と発表|日本カジノ研究所

大阪府・市が誘致を進めているIR建設予定地の鑑定額をめぐる住民監査請求について、市は2023年3月15日に監査委員の意見が一致しない「合議不調」という結果を発表しました。

請求人である市民グループは今後、住民訴訟を起こす考えを示しています。

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4社中3社の鑑定額一致については不当と認めず

市民グループはIR用地である此花区・夢洲の鑑定額について、鑑定業者4社中3社が「1平方メートルあたり月額賃料428円」と一致した金額を示したことを問題視。

鑑定ではIRが考慮されていないことなどから大阪市の指示や誘導で不当に安く算定された可能性があるとして、IR事業者と用地の賃貸借契約を結ばないことを求め1月16日に監査請求を行っていました。

しかし、大阪市の監査委員は「価格の一致について不自然だという印象はあるが、鑑定業者は市からの指示や業者間での調整を明確に否定しており、そうした行為があったとまでは認められない」と判断。

IRを考慮外としたことも不当とは認められないとの結論を出しました。

契約差し止め請求は意見が合わない「合議不調」に

一方で契約の差し止めについては、4人の委員で意見が分かれる結果となりました。

請求人の主張を棄却すべきだとした委員は、「評価額は適正で違法な点はない」と指摘。
それに対しほかの委員からは「建設予定地付近での新駅開業予定などが考慮されていないため適正といえず、改めて賃料の検討を勧告すべきだ」との見解が出たため、監査結果は意見が調わない「合議不調」と発表しました。

請求人である市民グループのメンバーらはこの結果を受け、「不調となったのは問題を抱えていることの表れで、グレーな状態で終わっている。私たちが指摘している疑惑は払拭されていないと改めて感じる」と話しており、4月に同じ趣旨で借地権設定契約の締結を差し止めを求める住民訴訟を大阪地裁に起こす方針です。

大阪IR用地をめぐる住民監査請求についての詳しい経緯はこちら

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